診療概要
さまざまな原因によって生じた「きず」は、感染や循環障害や栄養障害などの要因が重なると、なかなか治らず傷として残ることがしばしばあります。通常の「けが」や「やけど」の治りが遅れて潰瘍化する場合と、特定の病態に応じたケースとして「とこずれ(褥瘡)」「糖尿病性足病変」「静脈うっ滞性潰瘍」などのいわゆる「難治性潰瘍」があり、特に解決が難しい複数の要因が重なって生じる「難治性潰瘍」は、その名のとおり治療には忍耐を要する場合が多くなります。
「きず」の治療という意味では、通常の「けが」や「やけど」によって生じた急性期の「きず」と基本的な方針は変わるものではありませんが、「難治性潰瘍」に至った場合、治癒を遅らせている原因の究明と改善が何より重要となります。通院での保存的治療が基本となりますが、あわせて生活環境の改善や、糖尿病など基礎疾患の治療がたいへん重要となり、重症化した場合には入院加療を要することも珍しくありません。
当院では外来での通院治療に加えて、医療機関様および介護施設様への「往診」も行っており、地域の難治性潰瘍ケア向上に貢献致したいと考えております。